今日は超音波検査のお話です。
超音波検査は血液検査やX線検査とともに、院内で日常的に実施する検査のひとつです。一般的には「エコー検査」と呼ばれることの方が多いかもしれません。
この検査では動物の身体に「プローブ」と呼ばれる器械を当てる事で「まるで身体の中を覗き見るよう」に身体の中の臓器の形や大きさ、動きなどを観察する事ができます。このライブ感はこの検査の大きな特徴です。そしてもう一つ、超音波検査の特徴として「動物の身体への負担が少ない事」があげられます。たとえば、CTや内視鏡のように検査の時に麻酔が必要となることもありません。このように、とても動物に優しい検査ではありますが、超音波は密な被毛が苦手です。毛深いコだときれいな画像で観察する事が難しくなるため、検査の前にバリカンで剃毛させていただく事もあります。
検査中の動物の保定は動物看護師の腕の見せ所です。動物が興奮しないように、時には飼主様の手を借りながら優しく体や四肢を保持します。それでもどうしても興奮してじっとしていられないコの場合には、事前に鎮静剤を服用して来院してもらうこともあります。
どのようにすれば検査中の動物の負担を少なくできるか、獣医師と飼主様の間に立って、相談したり提案したりするのも動物看護師の大切な仕事です。